今週のお題「2010秋の計画」

秋はやっぱり何かをもしゃもしゃ食って生きていきたいよね、と感じたのは夏の終わりにさしかかって宿題がまだできていないため自殺未遂をやらかした我が弟だった。この弟は秋の代弁者として生まれてきたため、秋以外の季節は何もかもやる気がしないのだ。「お前らは「〇〇の秋」と言っておきながらその実何もしないじゃないか!」が秋に差し掛かった途端弟が口にする第一のせりふだった。「食欲の秋ってお前‥」という言葉も、第二のせりふとして有名だ。
そんな弟の代弁者っぷりを高く評価したのは担任のミセススコッティ先生だった。このミセスは秋の代弁者として宿命付けれらた弟の生を肯定し助けになるべくがんばっていた。
だがこの先生は400枚全部抜き取られたらゴミ箱に捨てられてリサイクルに出されてしまう運命だった。あっという間にその日は来て、唯一の理解者だった先生を失い、弟はぐれていった。冬虫夏草の悪口、あまりにも無謀な「紅葉狩り」等の不良行為を重ねて言った弟だが、冬になると一気にやる気をなくした。
「大丈夫、先生は再生紙になってお前のもとに帰ってくるさ」と何の根拠もないが兄として一応いっておくことにした。