今週のお題「秋のおいしいもの」


秋刀魚が歯を剥き出しにして笑った。それを見た母が息を吸いながら笑い、それを見た僕は自分の歯の白さを鏡で確認して悦に入った。




物干竿的な長さの刀を持った男が、待たされ続けていらいらしていた。松茸を目印に、午前四時に待ち合わせていたのだ。向こうの船から、関西弁で男が謝ってきた。「絶対にぶっ殺す」と男は固く誓った。