いろいろなサンタ

おばさんサンタクロース。関西のおばさんである。基本的にプレゼントは生もので、靴下に寿司や納豆を入れる。内職としてやっており子ども一人につき五円。トナカイと敵対関係にある。
子どもサンタクロース。大人たちにプレゼントを配る。子どもの頃の思い出の品を大人たちに配り、汚れきった自らの現在に対して反省を促すという。ただし本人の性格は陰湿である。
もう一人のサンタクロース。かつてサンタとの戦いに破れ、フィンランドの森で1500年間眠り続けたもう一人のサンタ。今年彼は目が覚め、再びサンタクロースに返り咲くために現サンタと死闘を繰り広げるだろう。
トナカイサンタクロース。四人のおじいちゃんにそりを引かせる極悪サンタ。
汚いサンタクロース。彼を見ると、こっちがプレゼントを上げたくなるという‥。
煙突と一体化したサンタクロース。長い間煙突を出たり入ったりしているうちに一体化してしまったサンタ。ある家の煙突には内側に白髭のおじいちゃんの顔が突き出ているが、それがサンタクロースだという。暖炉を使われるたびに生死の境を彷徨う。
交換サンタクロース。プレゼントを残しておく代わりに子どもをさらっていく恐怖のサンタクロース。クリスマスの夜、各家庭は煙突に蓋をするが、爪でひっかき、「来年を楽しみにしておくがいい」と言い残して去っていく。
自己嫌悪サンタクロース。偽善的なことをする自分が大きらいなサンタクロース。はきながらプレゼントを配るため、朝家庭は大変なことになるという。